彼女との旅行はたのしかった。

この歳になって観覧車に乗るのは久しぶりだ。

夕暮れの瀬戸内海は素晴らしい夕暮れが観れた

『小さな雲が１つ浮かんでるよ♪』

そんな彼女が可愛く思えた。

楽しい思い出をありがとう。

。

夜　寝付けない時に何気なく鳴った携帯。

丁度　雨が降り始めたときだった

アキからのメール。　そろそろかなとは思っていたし　正直開けるのも躊躇ってはいた

『　元気で過ごしている？　やっと自分らしくいけるようになりました　以前は失礼なことを言ってすみませんでした』

下手な返事はヤブヘビに成りそうだから　考えて　返事を送信した。

難しいよね、心にキズがある人は

それでも立ち直って　人並みには生きていって欲しいとは願うけどさ

それから後に　彼女はこう返事をしてきた。

『　生活は変わらないし　大変だよ。。

１０月から２つかけもちで仕事を始めました。。

必要とされていると心から思える仕事に変われただけです。。

でも　ほんとに前を向かなければ。。

って教えてくれた大事な患者さんがいるの。。

幾ばくもない命を　一日一日大事にしてる姿をみて

ずっと忘れてたものを思い出しました。。

一番しんどいときにあんなに愛してくれたあなたのこと

思い出しました。。

私はずっと人のせいに　まわりのせいに

そうかんがえることで　逃げてました

でも違う。いつも笑ってよう。いつも苦しいことに感謝しよう

そう思うことで　なんだか自分が以前胸をはってたころに戻れそうで。。

いまある私は　いろんな方々のおかげで在るので。。

あなたのおかげでも。。

どうもありがとう。。

今日はそう言いたかったのです。。

まだ辛いのかも知れないけど

でもね　あなたを頼りに生きている家族の存在にも

いつか感謝できる日が来ると思うから。。。

大事にしてあげて。。

みんなあなたをほんとは大事に思ってるのよ。。

お金をいくらいれるからって　必要ないと思われる人は世の中にはいるものよ。

。

私にはそういう家族はもう持てないけど　

いつか子供には素敵な家庭をつくってほしいから

母親の背中を見て　家庭っていいなって思い出を残してやろうと思うの。。

お金のこともあって　なんとか　今年中に離婚の方向です。

あなたは　大事なもの　無くさないでね。。

どうもありがとう。。』

別に感謝されるほどの男でもないし

それは自分自身で頑張った結果だから　

今の自分があるのだからね

体中にチューブを病室のベッドの上でつけたまま生きたいと願っている人に比べたら

僕の悩みなんてちっぽけな悩みなんだし。

彼女には、どんな道にしろ人として最低限の生活水準で生きて欲しいとは思うから

頑張って幸せを掴み取って欲しい

『　あなたも。。幸せになってください。

今　幸せとは言えないかも知れないけど

そこにいるあなたの大事な人たちがいる。

私はあなたを　そこから奪うことはどうしてもできなかった。

今ではそれで。。良かったんだと思う。。

でもあのころの優しい時間がなかったら　

いまこうして生きてもないかも知れない。。

感謝される　必要とされる

あなたは　素晴らしい人なんです。。

今まで出会った中では一番私をわかってくれた人。

自分を大事にね。。

いつか　また出会うことがあったら

その時は　あなたが辛くない顔をしていますように。。

あ。。でも今では本当は　それなりに幸せなのかな。。

そうだと。。いいな。

あなたの文章が　暖かくて　吸い込まれていくような言葉が大好きだった。

また　どこかで拝見したいです。。

いつか　ブログを再開した時は　教えてくださいね。。

本当にありがとう。。』

ようやく、彼女も違う道を歩き始めたんだろう

僕が介入してなければ離婚してなかったのかもしれないかもと思うとなんとも言えない気持ちになるけど。

でも　これでよかったのかもしれないが　

もう戻ってもこないんだろう。

喜ばしいことだけど　　

取り残された男がここにいる感じがするのはなぜなのか？

その後　夜通し雨が降っていたのは

僕の心が空に写りこんでいるみたいだった。

幸せか…　　俺は幸せに見えるのかい？　

幸せってなんなんだろうね。　

また孤独を友に生きていかなきゃな。

落ち着きはしたが今度は元カノからのメールが苦痛になってきたのは事実。

人は変わるもの。　

いい方向にも悪い方向にもその人の環境次第だろう

周りがいくら手助けしても助言しても　本人がやらない限りそれは意味はないこと

今まではどんなに愚痴を聞こうが受け入れることができていた。

でも　大好きだった人にあんなことを言われてしまって

本当に悲しかったし　情けなかった。

一度は自分が愛した人を否定はしたくなかったが

それでも言っていいことと悪いことがある

彼女自身を責めるわけにはいかないけど　それなりに僕にも対応が悪いところがあったと思う

しかし、言ってはいけないことを彼女は言ってしまった。

いくら温厚な僕ですらその表情は険しいものになってしまった

触れることすら許されない関係でどうやって彼女の痛みをわかることができるのだろうか？

たかだかメールの文面だけで人を癒されることができるものか。

人としてのコミュニケーションとは相手の顔を見て相手の目を見て

声色を感じて会話をして　お互いの温度を感じることによって

初めて通じ合うと僕は思う。

僕一人歩み寄っても　相手が離れていけばそれは意味が無い関係。

別れを告げられてしつこく付きまとえばそれは

女性から見れば単なるストーカー行為だ。

かと言って連絡を取らなければ『知らん顔』といわれ

僕は便利屋じゃない。

腐っていても一個の人間だ

『　八つ当たりしてごめんなさい　』　と言われたが

それでも僕の胸に突き刺さったものは簡単には抜けない。

彼女との間には　大きな溝ができたのは事実

仮にもし将来的に　再会しても一線引いて再会することになるのだろう

以前は同じ価値観を持っていたが　

環境が変わるとその価値観も変化する。

もう　彼女とは異質な世界にいるんだろう。

仕方が無い　それを選んだのは彼女自身

本当に酷い旦那なら　裁判でも夜逃げでもなんでもして逃れるのだと普通は思う。

どんなにその手段を言っても

『　身内の恥を見ず知らずの人に言うなんて・・』

と拒否するぐらいなら　彼女自身結局世間体を気にする人なんだと思った。

人が…と言う前に　自分の気持ちを殺しているんだろう。

そんな人の心なんて救えるわけがないじゃない。

自分がどうしたいのかをしっかり見て欲しいと思う

とはいえ　僕はもう救う事はできない

それこそあなたが言う　

いい大人なんだから自分でがんばって下さい

僕は　もう疲れた。

これでもメールを返さなければ『知らん顔』って言われるんかね。

未来が見えなくなった。

。